令和の推し! 独自の進化を続ける日本の現代版画!
全国の識者によって選ばれた19組の中堅/若手作家の作品を通じて紹介!
周知のように日本の版画は輝かしい伝統を持ち、国際的にも多くの影響を与えてきましたが、近年、さらなる発展の機運を迎えつつあるように思われます。液晶画面の電子の映像が視覚を支配しがちな時代であるからこそ、かえって“刷る”という版画の独自のプロセスの魅力が新たな意味をもって見直されるようになってきたといってもいいでしょう。
2013年に出発した「京都版画トリエンナーレ」は、一般公募方式のコンクールとは異なって、尖鋭な目と豊富な情報を持った複数のコミッショナーによる推薦制を採用しました。またそれぞれにシリーズ作品やインスタレーション的な大作を展示することが可能なスペースを提供するという点においても、版画展としては従来にない画期的な試みであるに違いありません。今、もっとも旺盛な活動を展開している若手から中堅の作家たちの版画表現の豊かさを集約的に紹介し、京都から世界に向けて発信することを目的とした本トリエンナーレに、格別のご理解とご支援をお願い申し上げます。
多摩美術大学 学長
「第3回PATinKyoto京都版画トリエンナーレ」推進委員会 委員長
建畠 哲