天理市の市街地には、日本最大の前方後方墳である西山古墳や、西乗鞍古墳・塚穴山古墳など古代豪族物部氏の首長墓と考えられる大型古墳が残っており、杣之内古墳群と呼ばれています。また明治時代以降の記録によると、杣之内周辺にはもっと多くの古墳があったことがわかります。さらに近年の発掘調査によって、群集墳もみつかっています。
本展は天理市教育委員会と天理大学附属天理参考館が共同で、杣之内古墳群の大小さまざまな古墳から出土した遺物をご紹介します。さらに巨石を使った大型横穴式石室がある塚穴山古墳の発掘調査記録と出土品から、古墳築造から近世にいたる塚穴山古墳の歴史をたどります。
杣之内古墳群の豊富な出土品から、物部氏が繁栄した古代の天理をご想像いただけると幸いです。