洋画家、野見山暁治は1920年、福岡に生まれました。東京美術学校卒業後、1952年にフランスに渡り、サロン・ドートンヌ会員となります。1964年帰国後68年から81年には東京藝術大学で更新の指導を行なう一方、芸術選奨文部大臣賞、毎日芸術賞を受賞しました。また2000年には文化功労者に選ばれています。
野見山は身近な自然や事物に内在する根源的なものを探って、新たに生みだされたものを描きます。そのため描く対象の視覚的なあとをとどめませんが、かえってその存在の気配や重みを感じさせます。
本展覧会では、初期から最近に至る作品の中から、油彩及び素描作品によって野見山暁治の画家としての遍歴をご紹介します。