タイトル等
柳原義達の芸術 第1期展示
特集展示 ミケル・ナバーロ
会場
三重県立美術館
柳原義達記念館展示室A・B室
会期
2021-03-23~2021-08-17
概要
A室:柳原義達とフランス、イタリアの彫刻
マリノ・マリーニの個展をはじめてみたとき、リシェ展をみた時、ムーア展をみた時、彼らの想像力にうちのめされた。同時代の作家として、私は自己の無気力がなんとしても寂しかった。私は作家だろうか―。少なくとも作家とは、美を創造する人でなければならないからだ。反省せざるを得ないのである。
(柳原義達「私と彫刻」『孤独なる彫刻』1985年、192頁
柳原義達は、18歳の時『世界美術全集』に掲載されたフランスの彫刻家、ブールデルの作品図版を目にしたことをきっかけに、彫刻の道に進みました。学生時代には、フランスの彫刻家ロダンやブールデルの彫刻に影響を受け、彫刻家として評価されるようになった後にも、フランス、イタリアの彫刻に高い関心を寄せ続けました。同時代の作家からも多くの刺激を受け、1953年より4年のフランス留学に赴いた際には、友人らとともに彼らを訪ねています。帰国後はそのすぐれた観察眼と文筆力によって、同時代の西洋彫刻の紹介者となり、雑誌や図録に多くの文章を寄せました。
柳原にとって、当初彼らは憧れの対象でありましたが、戦後には自らの模倣的態度を厳しく戒めるようになります。しかし、優れた彫刻家の作品に接して自らの表現を顧みることは、終生続けられました。
当館では、柳原義達氏よりブロンズ、デッサンをご寄贈いただいたことを契機に、2003年に柳原義達記念館をオープンさせました。今期は、柳原義達とフランス、イタリアの彫刻をテーマに、作品、柳原旧蔵の書籍を、寄託の西洋彫刻とともにご紹介します。

B室:特集展示 ミケル・ナバーロ
ミケル・ナバーロ(1945-)
ミケル・ナバーロはスペインを代表する現代彫刻家のひとりです。バレンシア州のミズラータという町に生まれ、当初は絵画作品を制作していましたが、1970年代から彫刻作品の制作に専念します。1973年に幾何学的な形のパーツの寄せ集めによって組み立てられる最初の〈都市〉作品を制作しました。この時はテラコッタで作られましたが、以降は素材を鉄や亜鉛、鉛、アルミニウムなどに代え、数多くの〈都市〉作品を作り続けています。現在ではバレンシア州立美術研究所(IVAM)を始め、ソフィア王妃芸術センター(マドリード)やポンピドゥー・センター(パリ)など名だたる美術館のコレクションに加えられています。
当館所蔵の《歩哨都市》は三重県とバレンシア州の友好提携5周年を記念して開催された「〈移動〉~バレンシアの七人」展に際して収蔵された作品です。
会場住所
〒514-0007
三重県津市大谷町11
交通案内
■交通機関ご利用の場合

近鉄/JR 津駅西口から徒歩10分、または津駅西口1番のりばより、三重交通バス「西団地巡回」、「ハイタウン行き(東団地経由)」、「夢が丘団地行き(総合文化センター前経由)」、「総合文化センター行き」のいずれかに乗車2分、「美術館前」下車徒歩1分


■自家用車でお越しの場合

伊勢自動車道津インターチェンジより約15分、料金所を出られてすぐに左折していただくと、美術館への標識が要所にございます。
駐車場の収容台数は約130台ですが、展覧会によっては混雑のため駐車できない場合もありますので、可能なかぎり公共交通機関をご利用いただきますよう、お願い申し上げます。
ホームページ
https://www.bunka.pref.mie.lg.jp/art-museum/
三重県津市大谷町11
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