シルク博物館では、1959年(昭和34年)の開館以来、幅広い分野にわたってシルク製品とその関連資料を収集保存し、さまざまな角度からその公開に努めてきました。
そうした当館のコレクションの一つに「蚕食錦絵(さんしょくにしきえ)」があります。蚕食錦絵とは、養蚕から製糸・機織りを主題とした多色摺りの浮世絵のことで、江戸時代後期から明治20年代にかけて多種多様な作品が制作されています。
本展では、当館所蔵の錦絵およそ200点のなかから選りすぐり、バラエティに富む蚕食錦絵を展示紹介します。
養蚕が隆盛をきわめた往時の風俗や世相、時代の息吹などを感じ取っていただくとともに、多彩な蚕食錦絵の世界をお楽しみください。