タイトル等
丸山 富之《垂直の夢》
会場
ヒノギャラリー
会期
2021-01-18~2021-02-06
今後の状況によっては会期、及び、開廊時間が変更になる場合がございますので、あらかじめご了承くださいませ。
開催時間
11:00~18:00
開廊時間を11:00~18:00と変更しておりますのでご注意くださいませ。
概要
ヒノギャラリーでは2021年1月18日(月)より「丸山富之《垂直の夢》」を開催いたします。

丸山作品といえば、長崎県諫早市で採れる硬質砂岩、諫早石を用いたL字型の彫刻が象徴的ですが、それらの多くは作家によると「石のかたまりをもとに、地平から空への働きかけ」によって生まれたものだといいます。そして前回2018年の弊廊での個展では、その働きかけを少しだけ地下へと向けた作品を展観しました。視線の変化はその後さらに更新され、2019年に長野県の朝日美術館で開催された個展では、作品の「こちら側への視線」から「向こう側への視線」へと強く意識を移行させた作品《垂直の夢》を新作として発表しました。

この《垂直の夢》は、かたちを見ればL字型といえなくはないのですが、これまでのいわゆる丸山の「L字」と明らかに違うのは、Lの垂直面の比率が、水平面に比べると遥かに大きく、トンと押すとうしろへひっくり返ってしまうような絶妙なバランスで屹立していることです。むろん、石の重みと重力でそう容易に倒れはしないのですが、これも丸山作品の特徴のひとつである、床との設置面を少し浮上させたフォルムによって、そう感じさせるのかもしれません。
また、これまでの丸山のL字型には石そのものというより、彫り出すことによって生まれる空間への意識が強く見受けられたのですが、この《垂直の夢》では、鑿跡からもそれがより石の心部へと集められているようで、したがって、一見不安定な状態ながらも、かつ、諫早石より比重のある黒御影石をもってしても、その体幹のようなもので、何事もなく整然と立っているような印象を与えます。
石を取り巻く空間から、石の内部へと移動した作家の意識は、丸山のいう「こちら側」から「向こう側」への視線の移行とも言い換えられるかもしれません。ただ、丸山の作品はどれも、その両方を常に知覚していなければ成立せず、私たちの目に映るかたちは、その見事な均衡のもとに生まれた姿といえるでしょう。

今回の個展では、この《垂直の夢》に加え、同じアプローチでつくり上げたL字型の作品5点と、地面(地と空のあいだ)から空へ、そして地下への視線でつくり上げた四角いかたまりの作品3点を展示予定です。作家が向ける意識の方向に注目しながらご高覧いただけますと幸いです。
イベント情報
*新型コロナ感染拡大防止のため、オープニングレセプションは控えさせていただきます。
ホームページ
http://www.hinogallery.com/2021/2448/
会場住所
〒104-0042
東京都中央区入船2-4-3マスダビル1F
交通案内
●JR線・地下鉄日比谷線「八丁堀」A2番出口より徒歩5分
●地下鉄有楽町線「新富町」7番出口より徒歩5分
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東京都中央区入船2-4-3マスダビル1F
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