美術館は、展覧会を企画し、来館者に作品を鑑賞する場を提供するばかりではなく、美術作品を収集・保存するという大切な役割も果たしています。今回の「新収蔵品展」では、2002年度に購入、または寄贈を受けて、新たにコレクション(館蔵品)として加わった作品を展示し、当館の収集活動を紹介します。元永定正(もとなが さだまさ)「しろせんかたちとくろながれ」、山口啓介(やまぐち けいすけ)「深山裏星1」、藤本由紀夫(ふじもと ゆきお)「18×18」など、2002年度に展覧会を開催した作家の作品を中心に12点を展示します。
また、2002年に開館30周年を記念して菱田春草(ひしだ しゅんそう)作「秋林遊鹿」を購入し、近代日本画のコレクションを更に充実させました。この「秋林遊鹿」公開に際して特別陳列「近代日本画と五浦の改革者たち 横山大観 下村観山、菱田春草、木村武山」を同時開催します。明治時代において日本美術の精神的指導者であった岡倉天心(おかくら てんしん・1863-1913)のもと、伝統的な表現にこだわらない、新たなる日本画を切り開いていった四人の画家たちの作品を紹介します。