童謡「ぞうさん」などで知られる詩人、まど・みちおは、カやアリのような小さな生き物からつぼのような無生物、そして天体に至るまで、あらゆるものを広い宇宙の中で共にあるものとして等しく見つめる視点に立ち、明快な言葉で詩作しつづけています。
そのまど・みちおが、クレヨンやボールペンといった身近な素材で、詩の平易な言葉と言葉の間を埋め尽くすかのように描いた絵があることはあまり知られていません。
この展覧会ではまど・みちおの出身地である山口県徳山市(現・周南市)の周南市美術博物館のコレクション約50点により、まど・みちおの知られざる一面を紹介します。これらの作品から、詩の行間に限りなく広がる、詩人の内的宇宙を感じていいただければ幸いです。