佐賀県立美術館は開館以来、明治から昭和初期にかけて活躍した佐賀県出身の日本近代洋画の巨匠、岡田三郎助(おかだ・さぶろうすけ、1869~1939)の画業と人物を顕彰してきました。
今回の展示では、岡田三郎助の名品の数々とともに、日本、そして佐賀県の洋画の発展に寄与した画家たちを紹介します。佐賀に生まれ、明治時代前半に日本人で最も早くヨーロッパで油絵を学んだ百武兼行や、フランスに学び、岡田とともに日本の洋画界に新風を吹かせた黒田清輝、久米桂一郎らの名品を展示します。さらに今回は、佐賀県内の洋画のはじまりと発展に重要な役割を果たした山口亮一、鶴清気の作品も展示。日本と佐賀県の洋画史のはじまり――洋画の「種」がまかれた時代と人々について紹介します。