戦国時代に活躍した初代幽斎より始まる細川家は、武門の家であることはもとより、文化・芸術面にも秀でた家柄としてもつとに有名です。永青文庫にはそうした武人たちの本文である武芸にかかわる武器・武具類だけでなく、当時の粋をこらした武人たちの衣装・小道具類も数多く所蔵しています。本来は武器としての刀剣が美術品として美しさを兼ね備え、デザイン性を重視した拵えや鐔などと相まって愛蔵品として珍重されるように、武人たちの道具や衣装、小物の中から“用の美”を見ていこうという展覧会です。
また、武人らが余技的に制作した書画、道具類にも注目すべきものがあります。特に本展では細川家に客分として仕えた宮本武蔵の書画類を展示します。