歌川国芳の浮世絵のシリーズ《木曽街道六十九次之内》全揃71作品を前期と後期に分けて展示いたします。
奇想天外で豊かな発想で知られる歌川国芳(1797-1861)の《木曽街道六十九次之内》(1852-3)は、12の版元が携わって制作されました。《木曽街道六十九次之内》という題の揃ものですが、風景、名所が主に描かれてはいません。画面には木曽街道の宿駅名に関連付けた様々な説話や戯曲の一場面などが描かれています。語呂合わせのような画題も見られ、遊び心がちりばめられたシリーズです。木曽街道の風景は画面の中の小さなコマ絵に描かれています。
現代の私たちも、国芳の浮世絵で語呂合わせの謎解きを楽しめることでしょう。木曽街道の風景とそこに描かれる様々な物語をお楽しみください。