白檮廬コレクションのご所蔵者は中国の文化、芸術に造詣が深く、その半生をかけたコレクションは陶磁器だけでなく金属器、玉器、漆器、書画など多岐にわたっています。収集品は、時代的、技法的に広範囲に及び、それらの一点一点はコレクターの鑑識眼にかなった魅力あふれる作品であり、氏の美意識の反映ともいえます。当館では、そのうちの陶磁器104点と漆器・玉器・銀器各1点の寄贈を受けることとなりました。
今回の展示では、新石器時代(紀元前2千年紀)の彩陶、紅陶、黒陶や戦国時代(前403~201)の灰陶に始まり、明時代の青花、清時代の粉彩、色釉磁器などにより、新石器時代から清時代までの約5千年にわたる中国陶磁史を、約60点の作品で辿ります。
この展覧会は奈良県在住の収集家白檮廬氏より、平成14年から5年間にわたって中国陶磁107点の寄贈を受けることを記念して開催するものです。