歴史に埋もれた、最後の浮世絵師たちを掘り起こす
明治時代前半に活躍した月岡芳年や小林清親、豊原国周は、しばしば「最後の浮世絵師」と称されています。確かに、明治時代半ば頃から、浮世絵は石版画に人気を奪われ、徐々に衰退へと向かっていました。しかしながら、その次世代にも数多くの絵師たちがおり、移り変わる時代の中で新しい浮世絵を模索していたのです。本展では、洋画家であり、浮世絵コレクターとして知られる悳俊彦(いさおとしひこ)氏のコレクションの中から、二代歌川芳宗、右田年英、水野年方、山田敬忠、月岡耕漁、池田輝方、揚洲周延、楊斎延一、竹内柳蛙、尾形月耕、山本昇雲、安達吟光、宮川春汀などといった、これまでほとんど紹介されてこなかった明治の浮世絵師たちの“ラスト・ウキヨエ”約220点をご紹介します。