星のガイドで現代美術の面白さと出会う
この展覧会は、美術作品を占星学で用いられる10天体に関連付けて読み解こうとする試みです。美術には、作家の思考や時代のムードが反映されています。一方占星学は、星の動きや配置によって世界を把握しようとする学問です。星の中でも他の星々の間を大きく動く太陽、月、水星、金星、火星、木星、土星、天王星、海王星、冥王星は、そのカギを握るものとして重視され、それぞれの天体には、太陽であれば「自我・自主性」、水星には「知性・コミュニケーション」などといった性質が設定されています。
本展では、両者が人間の性質や社会の動きに焦点を当て成り立つという共通点に注目し、天体にまつわるキーワードを切り口として、絵画や写真、彫刻など、主に20世紀に制作された約60点の美術作品を紹介します。豊田市美術館の協力により実現した本企画は、当館では開館以来初めての、現代美術を一堂に展覧する機会ともなっています。