1919年、ドイツの古都ヴァイマールに、建築家ヴァルター・グロピウスにより造形学校「バウハウス」が開校されました。それから100年、実験精神に満ち溢れたこの学校は、造形教育に革新をもたらし、今日にいたるまでアートとデザインに大きな影響を及ぼしています。
バウハウスでは、ヴァシリー・カンディンスキー、パウル・クレーなど時代を代表する芸術家たちが数多く教師として指導にあたり、優れたデザイナーや建築家が育ち、時代を切り開くデザインのプロダクトやグラフィックなどが生まれました。
とりわけ、入学した学生が最初に受ける基礎教育で教師たちが試みた授業はユニークなものでした。では、カンディンスキーやクレーといった教師たちはバウハウスでどのような授業をしていたのでしょうか?本展では、バウハウスの基礎教育を展示の柱とし、各教師たちのそれぞれの授業内容を紹介するとともに、その一端を体験していただけます。さらに、そこから発展し、家具工房、金属工房、陶磁器工房、織物工房、印刷・広告工房、舞台工房など各工房で繰り広げられたバウハウスの教育の豊かな成果を多彩な作品でご覧いただきます。また、「バウハウスの日本人学生」、「総合の位相」といったテーマでバウハウスの歴史に新たな光をあてます。日本人学生については、水谷武彦、山脇巌、山脇道子、大野玉枝、四人全員の活動を一堂に集め紹介する初めての機会となります。
歴史に燦然と輝く学校バウハウスに、“体験入学”してみませんか?