デザインの国デンマークを代表するデザイナーのひとり、フィン・ユール(1912~1989)。
彼が生みだすかたちは、それまで主流であった機能的でシンプルなデザインとは一線を画し、熟練工の卓越した技術とも相まって、3次元曲面を活かした優美なフレームを特徴とします。代表作《イージーチェアNo.45》は“世界で最も美しい肘掛けをもつ椅子”とも賞賛され、近年、改めて評価が高まっています。
本展では、椅子研究家・織田憲嗣氏が収集した世界的にも貴重なコレクションの中から、フィン・ユールのデザインによる美しい椅子や日用品を紹介するとともに、図面等の資料および愛用品を展示し、彼のデザインとそれらが生み出される原点となった美的感覚について考察します。
なお、美しい作品の数々をより多くご覧いただくために、会期を前・後期に分け一部作品の入替を行います。