サラ・ベルナール(1844~1923)は、19世紀半ば~20世紀初頭、パリを拠点に活躍した女優です。自身の舞台「ジスモンダ」のポスター製作に際し、新人の下絵画家だったアルフォンス・ミュシャを抜擢したことでも知られています。ミュシャは、このあともサラの演劇ポスターに腕を振るい、多数の名作を生み出しました。舞台で用いる装飾品に、ルネ・ラリックのジュエリーを用いたこともあり、まさにサラは、アール・ヌーヴォーの美を体現する人物でした。
本展では、当時の貴重な写真、肖像画をはじめ、彼女の舞台を彩ったミュシャ、ラリックらの作品を合わせた約150点の出品作を通して、この大女優の生涯に迫るとともに、ベル・エポック時代の文化を多面的にご紹介します。