今年は江戸開府400年ということで、「江戸」に関するイベントが目白押しです。本展ではあえて「江戸の続編」、東京の135年を対象にします。現代生活につながる変化の多くが、この135年のあいだに見られたからです。牛肉を食べ始めたのも、洋服のおしゃれも、家具や家電のある生活も、そして個人の価値観によって、ライフスタイルが演出できるようになったのも、この135年のできごとです。この変化のタイミングとして「流行」に注目します。文明開化から大正ロマン、昭和モダンに戦争、高度経済成長にバブル経済・・・。それぞれの時代の感性を現わす流行は、はやってすたれるだけではなく、その後の生活に大きく影響をあたえているからです。
本展は、明治維新から現代にかけて、東京を舞台に繰り広げられた流行の移り変わりと生活の変化を、「第1章:あの味はここから」「第2章:おめかししてお出かけ」「第3章:足りないという日常」「第4章:それでも欲しいモノ」の4つに分け、世相、風俗、文化の視点から紹介して、東京の「今」を知る、これまでにない展覧会です。