細川家16代護立(1883~1970)は、横山大観、菱田春草など日本美術院の画家のパトロンとしてその名を知られていますが、一方では、青年期より「白樺派」の運動を支援し、セザンヌ、マチスなどの西洋近代絵画にも親しんでいました。これを機に、梅原龍三郎、安井曽太郎ら印象派に触発された日本近代洋画家たちとの交流も始まり、彼らの活動を積極的に支援していたことが当館に伝わる膨大な数の書簡類からわかります。この展覧会では、そうした護立と近代洋画家たちとの交流の様子を作品や書簡などから紹介します。なお、名品として名高い、梅原龍三郎「紫禁城」、安井曽太郎「承徳の喇嘛廟」を当館で初公開いたします。