花の詩画作家として知られる星野富弘ですが、鳥や犬、猫などの動物も描いています。幼い頃から野鳥や伝書バトをかわいがり、今でもオウムを飼っています。また、窓の外にあるテラスに野鳥用の餌台をつくり、ついばむ姿を星野は楽しそうに眺めています。これらの多くの鳥たちが詩画作品やエッセイに登場します。愛犬も、描いています。本展では、星野の愛情をたっぷりあびて描かれた動物作品の数々をご堪能ください。会期中、皆様の愛するペットの写真も情報コーナーにて展示いたしますので、ぜひ、美術館にお持ちください。
鳥が好きだ。姿形も鳴き声も、それぞれ美しくかわいい。嫌いな鳥など一羽もいない。都会ではカラスが嫌われているが、あれは食べ物を粗末にする人間にも問題がある。カラスは私たちの嫌がる小動物の死骸や腐敗したゴミの掃除屋さんなのだ……
星野富弘「花よりも小さく」〈鳥〉より