タイトル等
大倉集古館リニューアル記念特別展
桃源郷展
―蕪村・呉春が夢みたもの―
呉春、幻の屏風 初公開 !!
会場
大倉集古館
会期
2019-09-12~2019-11-17
休催日
毎週月曜日(祝日は開館し、翌日休館)
開催時間
10:00~17:00
(入館は16:30まで)
観覧料
一般 1300円/大学生・高校生 1000円
主催者
公益財団法人 大倉文化財団・大倉集古館
概要
大倉集古館は5年半に及ぶ改修期間を終え、2019年秋にはいよいよ再開館を迎える予定です。生まれ変わった展示館でのお客様との再会を祝い、リニューアル・オープンの記念展覧会として、「桃源郷展―蕪村・呉春が夢みたもの―」を開催することとなりました。
中国・六朝時代の詩人、陶淵明が「桃花源記」に記した不思議な村は、後に桃源郷とよばれ、東洋のユートピアの典型と見なされるようになります。この山奥の郷に密やかに暮らす人々は、外界の時の流れから完全に切り離され、いつまでも変わらぬ時を生きています。桃花だけが密生する神秘的な渓谷に導かれるように迷い込んだ漁夫の視点で語られた異界譚は、桃が象徴する不老長寿のイメージに深く結びつき、桃花源はいつしか仙人たちの住む理想郷として繰り返し詩に詠まれ、絵画などにも描かれるようになりました。
本展では、まずはリニューアルに相応しく、新収品の呉春筆「武陵桃源図屏風」(江戸時代・18世紀)の当館初公開を軸として、本作品の創作の原点となった彼の師・与謝蕪村の筆になる一連の桃源郷作品へのオマージュ、そして自身の画業における本作品の位置づけに着目します。これらに関連の深い作品の展観を通じて、蕪村が示した中国文化に向けられた詩情や桃源郷への憧れが呉春に受け継がれ、やがて呉春独自の様式の中に昇華される軌跡を辿ります。
一方、中国では桃は吉祥を意味する非常にポピュラーな主題として絵画や工芸作品に頻繁にあらわされて来ました。桃の花や果実を表したこれらの作品からは、中国で伝統的に培われてきた不老長寿を追い求める強いエネルギーを感じさせます。それに比して、美術のモティーフとしての桃は、日本では余り好まれたとは言えませんが、中国画の画題の一つとして漸次的に江戸時代の絵師たちに受容されました。特に「武陵桃源図」は南画系の絵師たちや、呉春門下の四条派の絵師たちにも親しまれた画題でした。桃や桃源郷をキイワードとしたこれらの江戸絵画や、関連の深い中国絵画等を幅広く展観することで、呉春筆「武陵桃源図屏風」への理解を一層深めて頂けるのではないかと考えます。また、新しい大倉集古館で開催する最初の特別展となる本展で、究極の吉祥ともいえる桃と不老長寿のイメージが織りなすおめでたい雰囲気を、是非ご一緒に寿いで頂ければ幸いです。
会場住所
〒105-0001
東京都港区虎ノ門2-10-3(ホテルオークラ東京本館正面玄関前)
交通案内
<東京メトロ>
日比谷線神谷町駅より7分
銀座線虎ノ門駅より10分
銀座線・南北線溜池山王駅より8分
南北線六本木一丁目駅より5分
ホームページ
https://www.shukokan.org/
東京都港区虎ノ門2-10-3(ホテルオークラ東京本館正面玄関前)
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