第6回を迎える今回の板橋区伝統工芸展では、甲冑、刀剣といった日本の武具を取り上げます。甲冑、刀剣といった武具は、かつては戦乱時の武器として自分の身を守るために使われた道具でした。しかし、平穏な時代を迎えるとそれらは美術品としての側面から見られ扱われるようになり、やがて世界に誇る日本の美のひとつになってきました。また甲冑、刀剣はひとつを完成させるまでに、主要製作者の職人はもちろんのこと、個々の部品を作る人などを含めると、実に多くの人の手がかけられた総合芸術といってもいいかもしれません。今回はそうした仕事に関る職人さんの姿を見ていただきたいと思います。またあわせて、東京国立博物館から譲渡された赤羽刀(あかばねとう)の展示も行います。