上海博物館は1952年の開館以来、有史以前から現代に至る文物・芸術品の収集、研究、展示に力を注ぎ、その質の高さ、量の豊富さから、 故宮博物館、南京博物院とともに中国の三大美術館の一つに数えられています。
中国には古くから「文人」と称される知識階級がありました。彼らの多くは、政治家であると同時に、文学者、芸術家であり、中国文化の 形成、伝統の継承に極めて重要な働きを担う存在でした。
本展覧会では、上海博物館所蔵作品の中から、「文人」の芸術観、思想を伝える作品を陳列し、主に明・清時代の文人たちによる絵画・書跡、 そして硯、墨、版箋(紙)、筆のいわゆる「文房四宝」や古琴、茶具など、あわせて91点を陳列し、その高雅なる生活を顧みるとともに、 中国文化に触れる機会として紹介します。