狩野派絵師としての作品から浮世絵や戯画まで、暁斎は様々なジャンルを学んで描きましたが、現代まで好まれ続ける画題のひとつに、幽霊図や妖怪画があります。それは、暁斎の描いた幽霊や妖怪たちが、恐ろしいだけでなくユーモラスで人間味に溢れ、現代に生きる私たちにとっても身近に感じられるからかもしれません。本企画展では、そんな暁斎の幽霊図・妖怪画はもちろん、伝統的な百鬼夜行図や、幕末期の混迷から文明開化の様子を妖怪たちに託した風刺画などをご覧いただきます。
また、第3展示室では、暁斎に影響を受けた現代作家の方の特別展「暁斎プラスワンシリーズ」を開催しております。今回は、広く国内外で活躍されている初代彫蓮様の作品展の第2弾。両展併せてどうぞお楽しみ下さい。
平成30年11月2日 河鍋暁斎記念美術館 館長 河鍋楠美