旅の目的は、人それぞれで違います。また、その場所に立ったときの感じ方も、人それぞれ違ってきます。
旅とは、自分の住んでいる所を離れ、よその土地を訪ねることです。人は旅することで、普段の生活とは異なる環境に身を置き、そこで人やものと出会い、その土地特有の空気に触れることができます。その場所では、新しい価値観や視点を得ることができ、これまでの自分を振り返り、これからの自分への活力となるきっかけを与えてくれるかもしれません。
画家たちが旅して描く風景は、旅する者の目線でその土地の風光美とそこに営まれる人々の暮しぶりを伝えてくれます。画家たちが旅先の記憶をとどめた世界のあの地、日本のこの地。画家たちの研ぎ澄まされた感性で捉えられたこれらの風景は、さらに鮮やかに、温かく、眩しく、その場所の光や音、匂い、空気感までも私たちの五感に訴えてきます。絵の前に立って、見知らぬ土地へ旅してみませんか。