岐阜県ゆかりの作家を、様々な視点にてクロスさせながら紹介していく新シリーズ。第1回目の今回は、絵画と彫刻の分野から、描くことの喜びに魅せられた画家坂倉新平と、ものつくりとして確かな足取りをみせてきた彫刻家天野裕夫を紹介します。
■天野裕夫展~エネルギッシュ・ワンダーランド■
彫刻家の天野裕夫は、1954年に岐阜県 瑞浪市に生まれ、瑞浪市と神奈川県 相模原市で活動してきました。
彼の作品では、動物の上に都市が乗っていたりして、不思議な世界が現れています。また、動物はユーモラスでありながら、生命のエネルギーを感じさせます。そして、徹底的に手を通じて展開される彼の制作活動には、立体造形の原点を見ることができます。
■坂倉新平展~光の根源■
画家の坂倉新平は、1934年に岐阜県 羽島市に生まれ、若くして渡仏し、パリを拠点に制作に励みました。1981年に帰国してからは、神奈川県 中郡二宮町で活動しています。
彼の作品は、何度も訪れたという地中海沿岸地方の都市風景や、身の回りの事物と向き合うなかで描かれています。ものの姿を、単純な色と形のなかに深く洞察しようとした表現は、いつも画家の心の眼が捉えた光で照らされています。