およそ260年続いた江戸時代。嘉永6年(1853年)の黒船来航をきっかけに、アメリカをはじめとする諸外国からの干渉により時代は著しく変化し、明治時代を迎えます。開国後は、西洋の影響を受けて政治体制や都市システム、生活文化と様々な分野で変化しました。浮世絵風景画の名手と呼ばれた初代歌川広重は、この激動の幕末に絵師として活躍し、長く続いた江戸の風景を描きました。やがて時代が進むにつれ、この『歌川広重』の名は二代、三代へと引き継がれ、当時の変わりゆく日本の姿を描き残してゆきます。本展覧会では、初代歌川広重から三代歌川広重までの版本や名所絵、開化絵より、江戸から明治へどのように変化したのか辿ります。