芦屋市立美術博物館では開館以来、芦屋にゆかりのある美術家たちそして現代の私たちをとりまく美術の状況にスポットあててきました。
「小企画展:芦屋の美術」では、芦屋の美術家たちの作品を通じて、それぞれの作品の中に現代の表現の輝きを見つめていきたいと思います。今回登場する4人は、芦屋在住の具象絵画のベテラン作家、新進の作家であり、個性的なその作風は確かな経験によって生みだされています。
片岡真太郎は立軌会会員として、フランス風景や日本の伝統的な風景を独自のタッチで描きます。森茂子は藤井二郎に師事し二科会員として活躍、柔らかな色彩の人物像を描きます。白川治は小磯良平大賞展でも入選を重ね活躍しています。その素描感覚の裸婦像は軽快なリアリティを感じさせます。米澤光治は市立中学で教鞭をとりながら創元会会員として重厚なマチエールの風景画を描きます。彼らは同じ具象絵画を極めながら、それぞれの基盤の元に活躍を続けています。
本展では、彼らがここ数年の間に描いた作品を中心に最近作を加え、芦屋の画家たちが、私たちの生きる現代をどのように表現しているのかを探ります。