麻青に関する旧蔵品の初のお披露目展。八一と麻青の文学活動における共通点を比較するとともに、郷土に根差した両者の文芸を紹介します。
本展覧会は、會津八一(号・秋艸道人1881-1956)の旧制新潟中学時代の後輩で、歌人、国文学者の式場益平(五泉市出身、号・麻青1882-1933)の遺族から平成26年に当館へ寄贈された麻青に関する旧蔵品の初のお披露目展です。
展覧会では、八一と麻青の文学活動における共通点
1)良寛・万葉集への私淑
2)故郷・新潟をテーマに詠じた俳句や短歌
3)万葉調で詠じた奈良の短歌
を、それぞれの墨蹟や原稿などで比較するとともに、八一が麻青に贈った自らの墨蹟や書簡も併せて展示し、郷土に根差した両者の文芸を紹介します。
また、八一が上越地方の旧家で発見した小林一茶の「六番日記」を展示し、八一が麻青に一茶論を述べるほど一茶に私淑していた点にも着目し、さらには夏目漱石、安田靫彦、斎藤茂吉、相馬御風、原宏平が麻青に宛てた葉書によって麻青の幅広い交友関係を見ていきます。