寛文9(1669) 年、備前岡山藩を治めていた初代藩主池田光政(1609~82)が、藩士の子弟を教育する機関として「藩学校」を日本で初めて設立しました。翌年には、領内の庶民教育のために閑谷学校を創建し、人々の教育を進めていきました。
江戸時代の半ば以降、県内各地に寺子屋や私塾が設置され、村や町において学びの場が整えられていきました。『日本教育史資料』によると、明治16(1883) 年の時点で、寺子屋が1031校(全国3位)、私塾が144ヶ所(全国1位)開業していました。
また、吉備津神社の藤井高尚たちによる国学や、津山藩の箕作家や宇田川家による洋学、それ以外の分野においても様々な学びが盛んに行われました。
本展覧会では、江戸時代を中心に、県内各地で行われた人々の学びにかかわる文化財をとり上げ、教育県としての岡山の歴史について紹介します。