タイトル等
特別展
柳沢淇園―文雅の士・新奇の画家ー
会場
大和文華館
会期
2017-10-07~2017-11-12
休催日
毎週月曜日(ただし、10月9日〈祝〉は開館し、翌10日〈火〉が休館)
開催時間
午前10時~午後5時
入館は午後4時まで
観覧料
一般 930円 高校・大学生 720円 小学・中学生 無料
※20名以上の団体は相当料金の2割引で引率者1名無料
※「障がい者手帳」をお持ちの方とご同伴者1名2割引
概要
日本の文人画の先駆者と称される柳沢淇園(やなぎさわきえん)は、元禄16年(1703)、柳沢吉保(よしやす)の筆頭家老である柳沢保挌(やすただ)の次男として江戸に生まれました。淇園は、吉保のもとに集った学者や黄檗僧(おうばくそう)などと交流を持ち、最先端の文化を吸収しつつ成長しました。殊に絵画に優れ、長崎の画家英元章(えいげんしょう)に師事して「唐絵(からえ)」を学びました。享保9年(1724)、主家の転封に伴い大和国郡山(やまとのくにこうりやま)に移り住み、同12年には藩主の吉里(よしさと)より一字を賜り、里恭(さともと)と改名します。「不行跡」のため処分を受けるという挫折も経験しますが、同15年に家督を継ぎます。40代に公務が充実するようになると、作品制作も活発化し、宝暦8年(1758)に没するまで絵画に真摯に向き合いました。淇園の絵画は、濃彩で精緻に描く人物図や花果図が主であり、文人画で主流となる柔らかな筆墨を用いた「南宗様式」とは異なります。しかし、高い身分に生まれて教養を積み、挫折や不遇の中で精神を深め、為政に関わりつつ絵画表現を模索する生き方は、「士大夫」の本分であり、理想とされる伝統的知識人に最も近いと言えます。
本展は、日本の文人画の胎動期に光彩を放った柳沢淇園を取りあげる約50年ぶりの展覧会となります。淇園の充実した作品とともに、淇園に影響を与えた黄檗系の絵画や、淇園より影響を受けた次世代の文人画の作品も併せて展示し、淇園の作品がどこから生まれ、どのような特色を持ち、どのように展開したのか、その生涯に迫ります。(担当宮崎もも)
イベント情報
列品解説 毎週土曜日 午後2時から(当館学芸部による)

講演会 10月22日(日) 午後2時 講堂
「南海・百川・そして淇園―江戸時代初期文人画家の中国絵画学習を中心に―」
東京文化財研究所研究員 安永拓世氏
10月29日(日) 午後2時 講堂
「柳大夫・柳沢淇園の芸術」
大阪大学教授 橋爪節也氏

日曜美術講座 11月5日(日) 午後2時 講堂
「柳沢淇園と酒井抱一―貴公子画絵の魅力―」
当館学芸部係長 宮崎もも

文華苑講座 10月15日(日) 午後2時 講堂
「奈良を彩る森と木々」
奈良教育大学准教授 辻野亮氏
会場住所
〒631-0034
奈良県奈良市学園南1-11-6
交通案内
近鉄奈良線 学園前駅下車、南出口より徒歩7分、無料駐車場あり
ホームページ
https://www.kintetsu-g-hd.co.jp/culture/yamato/
奈良県奈良市学園南1-11-6
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