「我等は世界性に立脚する日本絵画の創造を期す」との綱領を掲げて、戦後間もなくの1948(昭和23)年に結成された「創造美術」と、それ以後の「新制作協会日本画部」、「創画会」において活躍し、日本画の現代化を進めてきた画家たちの作品を田辺市立美術館は積極的に収蔵してきました。
「創造美術」を創立した画家のひとりである、奥村厚一(1904‐1974)の作品や、「創造美術」の活動に共鳴し、その展覧会に応募して認められ自らの芸術を確立していった次の世代の画家たち、稗田一穂(1920‐)、麻田鷹司(1928‐1987)らの作品を特集して展示し、戦後に切り開かれた新しい日本画の表現を紹介します。