「ようこそ!山口蓬春邸へ――」
山口蓬春(1893-1971)の終の住処となった邸宅は、数々の名作を生みだすとともに日本芸術院会員就任(昭和25年)、文化勲章受章(昭和40年)など画壇での華々しい活躍を支える場所でもありました。多くの文化人たちが集うとともにまさに蓬春の"創造の源泉"となったこの葉山一色の邸宅には、蓬春とかれを支え、自らも日本画を学んだ春子夫人の美意識がその暮らしの隅々にまでいきわたっていたといいます。
本展では、蓬春夫妻の審美眼に根ざした在りし日の山口邸の暮らしに思いを馳せながら、夫妻の作品および愛蔵のコレクションを通じて今に息づく夫妻の美意識とその魅力を探ります。