12分の1のミニチュアに込められた、ドールハウスの奥深い世界。
最も古いドールハウスは、16世紀中頃にドイツの貴族が子女教育のために、実際の館とそっくりなミニチュアを作ったのが始まりといわれています。その後、精巧に作られたドールハウスは美術工芸品としての価値も高まり、コレクションの対象となっていくほか、製作を趣味とする方も多く親しまれています。当初から縮尺は12分の1というルールがあり、その基準は今日にいたるまで続いています。
本展では、2016年7月に開館した「箱根ドールハウス美術館」の所蔵品の数々でドールハウスの魅力をあますところなくご紹介します。かつて世界の二大プライベートコレクションといわれたイギリスのヴィヴィアン・グリーン・コレクションとアメリカのモッツ・ミニチュアコレクションの貴重な作品から、ジョージ3世の紋章付ドールハウス、現代の優れた作家の作品まで、ドールハウスやミニチュア小物約50点を展示いたします。さらに、日本のドールハウス人気の先駆けとなったシルバニア・ファミリーなど、懐かしいキャラクターたちとあわせ、ドールハウスの奥深い世界をお楽しみください。