尼崎は2016年、市制100周年という節目の年を迎えました。100年という年月はそこで暮らす人々の日常の積み重ねで築かれてきました。記念の年が終わった後も、日々の暮らしは同じように続き、まちの中には何気ない日々のストーリーが繰り広げられていきます。今回の展覧会は、そんな「日常」に焦点をあてて開催いたします。日用品を変容させて、日常を不可思議な風景に変化させるオブジェを発表している森末由美子さん、自身の記憶をたどりながら、子どもと大人の何気ない感覚や視点の対比をアニメーションで表現する内藤日和さん、日常のまちなみ・風景をカメラで切りとり、油絵としてキャンバス上に再構成して表現する西野彩花さん、3人の作家の視線を通して、日常の中のドラマを見つめていきます。
もの、記憶、風景…。普段と違う見え方、思い出される情景など、広がる日常の小さな小さな積み重ねが、それぞれのドラマをつくり、さらにその先の未来へと繋がっていく、そんな想いを101年目を迎えるこのまちで感じてください。