しもだて美術館は、独特の色彩と表現で制作を続ける筑西市在住の画家、舘野弘氏の展覧会を開催します。舘野弘氏は、1951年下館市(現 筑西市)に生まれました。1976年第22回一陽展に初出品で受賞し、一陽会を中心に作品を発表しています。高等学校の美術科教諭を経て、現在は一陽会運営委員、茨城県芸術祭美術展覧会委員、筑西市美術家協会副会長を務め、当市の芸術文化発展のためにも尽力されています。シェル美術賞展、日本国際美術展、浅井忠記念賞展、青木繁記念大賞公募展、小磯良平大賞展などで多くの入選・受賞歴を重ね、1996年に終了した安井賞展では1983年の初出品以来8回の入選を数え、現代洋画界において更なる活躍が期待される郷土作家です。
今展では、舘野氏の初期作品の梱包シリーズから、象のような不思議な形を描いた象(しょう)シリーズ、鉄塔、線路、クレーンなど人工物と、黒い雲や雨をサラリーマン風の人物との組み合わせで描いた近作まで、舘野氏自身が独自の視点でとらえた、それぞれの時代の「今」を描いた心象風景を大作を含めた約40点にてご紹介します。