今回の特集は、「戦後日本画の人間表現」です。型や約束事から解き放たれたように、題材や表現技法の面などで多彩となっていた戦後日本画の人間表現をご覧ください。
20世紀の人間像、現代版画、徳島ゆかりの美術のコーナーも展示替えを行っています。
展示室1の特集「戦後日本画の人間表現」では、第二次世界大戦後の混乱が残る時期のものから、新時代の少女たちを表した三谷十糸子〈夕(ゆうべ)〉(1969年)、そした人の世の悲劇と矛盾を凝視し今年6月に無くなった小嶋悠司の大作〈穢土〉(1985年)まで、1950年代から80年代の作品をご覧いただけます。
現代版画のコーナーでは、吹田文明の版画、萩原英雄の版画をご紹介します。
展示室2「徳島ゆかりの美術」では、徳島に縁がある作家の作品や、徳島の風景や風物に取材した作品を収集しています。徳島の地は各時代に優れた美術家を輩出し、同時に地元でも盛んな美術活動が続いています。
また、全国の美術家が徳島を訪れ、徳島に取材した優れた作品を残しています。
今回は、大正時代に東京や大阪で活動した徳島の洋画家たちの作品をご紹介します。この時代は、洋画を志す若者が急増し、美術界の底辺が拡大した時代です。徳島の若者たちも、画家を志して東京や大阪にでました。
展示室3においては10月16日まで、「受贈記念 泉茂に版画」を開催します。