春夏秋冬、美しい四季に恵まれた日本。古より日本人は四季折々の自然の営みのなかで生活様式が形成され、思考様式を豊かに育んできました。しかし、現代にあっては衣食住における生活スタイルや、近年地球規模でみる自然環境の変化によって、季節感そのものがずいぶん薄れつつあるように感じます。
このたび、当館が所蔵する近代日本画の中から日本の美しい四季の情景を描いた作品の数々を紹介します。陽光輝く春、風薫る夏、色装う秋、万物眠る冬の中に美を見出し、愛でる日本人の美学を再考する機会としてみたいと思います。
自然、風景、人々の暮らしの中に息づく日本の四季をどうぞお楽しみください。