しりあがり寿は、「弥次喜多 in DEEP」や朝日新聞に連載中の「地球防衛家のヒトビト」をはじめ、数多くの独特の批評精神に満ちたギャグマンガで知られています。その仕事は文藝春秋漫画賞や手塚治虫文化賞マンガ優秀賞を受賞するなど高い評価を得ており、最近では、東日本大震災後の日本をテーマにしたマンガ集「あの日からのマンガ」が大きな話題となりました。また日本大学芸術学部や神戸芸術工科大学では長年に渡り学生の指導にあたっています。
その一方で、墨絵やアニメーションなどの手法を用いて、自身のマンガと関連しながらもそれ自体で自律した現代美術作品も発表。また近年、様々なものを回転させる一連のインスタレーション作品も展開させています。
自身初の美術館での個展となる本展では、これまでの多様な仕事に触れつつ、回転インスタレーションを中心に新作を展開します。さらに美術館隣の茶室では、室内を埋めつくす墨絵インスタレーションや障子マンガ? も発表します。
絵画作品やジオラマ、日常品から映像まで、あらゆるものが回転する展示室。 回転とは? 芸術とは? 「漫画家しりあがり寿」とは一味違う、新しい「しりあがり寿ワールド」が体感できる展覧会です。