明治時代、西洋絵画の対立概念として「日本画」という言葉が生まれて以降、画家たちの「日本画とは」の問いと挑戦が始まりました。戦後、社会が大きく変わる中で既存の「日本画」にとどまらない新しい時代の日本画像を求めた画家たちは、革新の風を興さんと様々な試みを行い、その結果が現在の多彩に広がる表現世界に繋がっています。
今回の展覧会では、戦後から現在までの日本画史の一端を、収蔵品57点によりご覧いただきます。この挑戦は過去のことではなく、現在も続く長い道程の途にあります。ここからさらに日本画はどこへ行くのか―。私たちがまさにその目撃者であるのです。