大正から昭和初期にかけて製作された樹木図鑑、
その貴重な元版を特別公開
『北海道主要樹木図譜展』は東日本に生育する樹木を網羅し、その精緻な観察画とともに高く評価された世界的にもトップレベルの樹木図鑑です。
北海道庁は大正2年(1913年)林業育成の必要性から東北帝国大学(現在の北海道大学)に図鑑作成を依頼。委託をうけた教授宮部金吾、助教授工藤祐舜は7年間の準備期間の後、大正9年(1920年)9月にはじめて樹木4種を美しい石版画とともに発表。その作画は道庁嘱託となった技手須崎忠助の手になるものでした。以降、昭和6年(1931年)3月までに樹種85種が紹介され、86枚の石版画(リトグラフ)が残されています。
本展は2011年秋に札幌で無料開催し、道内外から多くの来場者をあつめた「北海道主要樹木図譜元版展」の東京版ともいえるもので、広いスペースの会場を確保し、図版枚数も前回の2倍程度ふやして展示、偶然発見された大判の石版画「北海道重要樹木図」もあわせて展観いたします。