周南市出身の詩人まど・みちお(1909-2014)は、1934年、雑誌『コドモノクニ』の北原白秋選で「ランタナの籬 (かき)」「雨ふれば」が特選となって以来、「ふたあつ」(1936年)、「やぎさん ゆうびん」(1951年)、「ぞうさん」(1952年)など数多くの童謡を発表しました。戦後約10年間は幼児雑誌の編集に携わりますが、1959年にフリーとなり、詩や童謡の創作に専念しました。1968年に最初の詩集『てんぷらぴりぴり』で第6回野間児童文芸賞を受賞して以降、数多くの賞を受賞。1993年には『まど・みちお全詩集』で第43回芸術選奨文部大臣賞、翌年、日本人としては初の国際アンデルセン賞作家賞、2003年には長年にわたる詩と童謡創作における業績で日本芸術院賞を受賞するなど国内外で高く評価されています。本展では、資料や映像でまど・みちおの詩人としての足跡をたどるとともに、絵画作品を通して、詩とはまた違う宇宙観を紹介します。