絵画は「今」を生きなければならない。アーチストの拠って立つ足場は、いま現在の生きている時代である。
絵画もこの社会のいまを、いまの時代の社会を描く。もともと絵画は、幻影の芸術である。鮮烈なイメージや精妙な色彩の喚起力で新しい世界を切り拓いてゆく。カンディンスキーは言う。「芸術はその時代の子であり、われわれの感情の母である」。時代の子のもつ現代の眼で、いまの時代精神を造形化する。アーチストの精神の内景が、見る者に想像力のダイナミズムを与えるような作品を期待している。(あかつ ただし)
「創造力と想像力展」の10人は、「時代の眼展」シリーズで全員が個展を開いてきたアーティストである。年をとらない創造力と持続する志の作品で、見る者に限りない時代のイメージと想像力を喚起する。