「日本画」というと古い絵をイメージされる場合がありますが、日本画は過去のものではなく、現代の日本画家たちは伝統的な技法を学びつつ、そこに留まることなく新たな世界へと展開させています。
文化財の保存修復で培った手法により、水面に広がる風と光の煌めきを描く狩俣公介
野生動物の一瞬の姿をとらえ、緊迫感ある構図に静と動を交錯させる川又聡
マンボウなどの愛らしい生物をモチーフに、穏やかさと緊張感を共存させる松岡歩
内外に取材したスケールの大きな自然と光を、心象風景へと昇華させる松村公太
1978年生まれの4名の作家は、奇を衒うことなく、堅実な歩みでそれぞれの画風を確立しています。本展覧会では、今後の日本画界を牽引するトップランナーとして注目を集める作家たちによる静謐で力強い作品を紹介し、いまを生きる日本画の魅力に迫ります。