今回で第23回を迎える日本陶芸展は、1971年(昭和46)に創設され、隔年のビエンナーレ方式で開催されてきました。会派や団体にとらわれずに「実力日本一の陶芸作家を選ぶ」というコンセプトのもと、歴代の大賞受賞者からは松井康成や三代德田八十吉など、重要無形文化財保持者(人間国宝)として活躍した作家も輩出してきました。
本展覧会は、公募部門と招待部門で構成されています。公募部門は第1部・伝統部門(伝統を踏まえた創作作品)、第2部・自由造形部門(用途にとらわれない自由な造形による作品)、第3部・実用部門(民芸、クラフト、プロダクトなど用途を持つあらゆる実用的な陶磁器)の3部門に分かれ、今回は571点の応募作品から136点が選ばれました。大賞・桂宮賜杯は笠間在住の井上英基氏が、特別賞である茨城県陶芸美術館賞は中田博士氏が受賞しました。招待部門には、重要無形文化財保持者(人間国宝)十四代今泉今右衛門氏の作品を含む14点が出品され、ふたつの部門をあわせた計150点の作品により、現代日本陶芸の最高水準を紹介いたします。