荒木幸史がコスモスに魅せられたのは、宮崎県生駒高原で、朝焼けを背景に波打つ幻想的なコスモスを見た36歳のとき。以来30年近くコスモスをモチーフに“愛と故郷の心”を詩情豊かに描き続けたその作品は、全国の数多くのファンに愛されています。優しさだけでなく逞しい花の生命力に心が魅せられるという氏は「色々な人々から、私の絵に何を求めているのか、教えられました。太陽に向かって咲くコスモスの群生とそのパワーを描き、人生の悲しさや苦しみを超えて、明日もまた頑張ろうと思える絵である事を。」と語っています。氏は1996年長崎県諌早市の、コスモスが咲き誇る白木峰高原に「コスモス花宇宙館」をオープンするなど、コスモスを通して様々な文化活動を継続しています。そして、同館は2001年には入場者が20万人を越えています。また、本年6月には初めてパリで個展を開催し大好評を博しました。本展はパリでの出品作20点を中心に大作(80号)をはじめ本展のために描き下ろした新作などを含め約100点の作品を一堂に展観いたします。会場では幻想的で夢のあるコスモスワールドが出現します。