東洋の端に位置する国、日本。その近現代美術はヨーロッパやアメリカといった西洋の美術や文化に刺激を受けながら展開してきました。といっても、それは一方向的で単純な模倣の積み重ねだったわけではありません。東京美術学校(現東京藝術大学)西洋画科で学んだ空間表現を活かして水墨画を描いた近藤浩一路。アメリカの大自然の迫力を日本画の大作へ昇華させた横山操。本場西洋においても忘れかけられていた古典的版画技法を独自の工夫で復活させた長谷川潔。フランス滞在を機に抽象表現の幅を広げた菅井汲。作家、作品ごとに刺激を受けた状況や消化吸収の表れ方は実にさまざまです。
東と西の美術が出会ったとき、どんなことが起きたのか―
新潟市美術館のコレクションを通じて、多様な出会いの姿をご覧ください。