「無言館」は、作家の窪島誠一郎氏により、信濃デッサン館の分館として1997年長野県上田市に開館した美術館です。小説家の水上勉氏のご子息の窪島氏が、出征経験をもつ画家の野見山暁治氏とともに全国を回り、第二次世界大戦中、志半ばで戦場に散った画学生たちの遺した日本画や洋画、イーゼルなどの愛用品を収集し展示しています。本展では、「無言館」の所蔵作品の中から、絵筆を銃にかえなければならなかった画学生たちの遺作、遺品約150点を紹介します。戦後70年たった今、生還できることを願い、故郷の風景や愛する人たちを描いた作品は、私たちの心に、生きることの尊さを無言で語りかけます。