杜鵑草や貝母百合など、母が庭に育てた山野草の茶花を見て、自然が造り出したそのフォルムと 色彩そして模様に子供心ながらよく感動したものでした。母の影響で茶陶に興味を持ち始め、いつしか大学で陶芸を学び、そしてそのような幼児体験からか 気が付いたら自然物(特に植物)をモチーフにオブジェを造り始めて今日に至ります。茶花の素朴なフォルムが目に焼き付いているせいか、植物をスケッチして余分な線を どんどん単純化して、最後はデッサンと言うよりイラストに近い状態でエスキースしていきます。そしてそれらを三次元化して、最後にフォルムのイメージを壊さない程度に装飾を施して焼成していきます。自然が造り出した植物をただ漠然と模倣するだけではなく、フォルムや動き、そして ほんの少しのユーモアも加え、私なりのデザインした植物にいかに移行出来るかが私の作品の課題です。もちろん自然への畏敬の念は忘れずに。
今回は関西での初個展ということで、すべて新作の10点ほど展示致します
ご高覧賜りますようお願い申し上げます。