タイトル等
「フランス留学記」出版記念
笠井 誠一展
―「簡潔で平明な世界へ」―
会場
名古屋画廊
会期
2015-04-17~2015-04-25
概要
笠井誠一の画風を形づくってきたもの
今年、笠井誠一の大規模な回顧展が、生まれ育った札幌で開催された。高校2年で単身上京し、東京、パリ、長久手、八王子で制作してきた彼の凱旋とも言える展覧会である。67年間にわたる画業を経年的にたどりながら、東京藝術大学で伊藤廉によって絵画に開眼し、パリ時代にモーリス・ブリアンションから「より美しいものはよりシンプルなものだ」という考えや抒情性を排した構築的把握、さらに画面上での空間や色彩の均衡などを徹底的に教え込まれたこと、そして帰国後に彼の代名詞とも言える静物画がゆるやかに変化しながら「簡潔で平明な世界」へと向かう過程を見せるものであった。開催した美術館を包み込む雪景色を見て彼の造形世界に通じるものを感じた人も多かったようだが、笠井自身も自分のなかに息づく北海道的なものを感じている。透明で柔らかな光が生むグラデーションやトーンの豊かさ、雪中にも似た静けさ、そして無骨さとぶっきらぼうさ。それらが確かに作品のなかに同居していることを見出す時、笠井の芸術にとって、幼い頃に育まれた感性、学生時代や留学期の研鑽、そして飽くなき探求と成熟、どれひとつも欠くことのできないものであったと改めて思うのである。
吉崎元章 (札幌芸術の森美術館副館長)
イベント情報
レセプション: 初日5:30p.m.―7:00p.m.
笠井先生を囲んでレセプションを開催いたします。
皆様のご来駕をお待ち申し上げます。
会場住所
〒460-0008
愛知県名古屋市中区栄1-12-10
交通案内
【公共機関で…】
地下鉄東山線または鶴舞線で伏見駅下車(名古屋駅から地下鉄東山線で一駅)地下鉄伏見駅6番出口(御園座口)より直進約100メートル

【お車で…】
広小路伏見交差点を南へ約100m直進し、三蔵(みつくら)交差点の南西のカド ※お車は西隣の秋月パークをご利用ください。
ホームページ
https://www.nagoyagallery.co.jp/
愛知県名古屋市中区栄1-12-10
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